タイトル クライモリ(Wrong Turn)
公開年 2003年
監督 ロブ・シュミット(Rob Schmidt)
脚本 アラン・B・マッケルロイ(Alan B. McElroy)
主演 デズモンド・ハリントン、エリザ・ドゥシュク、ジェレミー・シスト、エマニュエル・シュリーキー
ジャンル サバイバルホラー/スラッシャー
上映時間 約84分
製作国 アメリカ
音楽 エリア・クミラル(Elia Cmiral)
配給 20世紀フォックス
日本公開 2004年(劇場・DVD同時期リリース)

山の中で“道を間違える”──
それだけで人生が終わるとしたら?

映画『クライモリ(Wrong Turn)』は、2003年公開のサバイバル・ホラー。
「人間が一番怖い」というテーマを極限まで突き詰めた、
森の中のスラッシャー映画の原点といえる作品です。

ストーリー(ネタバレあり)

序盤:山奥での小さな道間違い

舞台はウェストバージニア州。
登山道で渋滞に巻き込まれた青年**クリス(デズモンド・ハリントン)**は、
急ぎの仕事に向かうため、古い地図を頼りに“裏道”へハンドルを切る。

だがその道は、
誰も通らない“Wrong Turn(間違った道)”だった。

しばらく走ると、前方で若者たちのキャンピングカーが事故で止まっている。
彼らもまた、林道で何かにタイヤをパンクさせられ、立ち往生していた。
メンバーは6人──
明るいカップルのジェシー(エリザ・ドゥシュク)、カーリーと恋人のスコット、
そして少しチャラい青年エヴァンとフランシーヌ。

助けを求めて森の奥へと足を踏み入れる。


● 中盤:森の中の小屋、そして“見つけてはいけないもの”

森の中を進むうちに、
木に吊るされた罠や錆びた車の残骸が見つかる。
それはまるで、誰かが**「ここは人間の場所ではない」**と警告しているようだった。

やがて彼らは、ボロボロの小屋を発見。
助けを求めて中を覗くと、そこには無数の歯、血の跡、腐った肉、
そして──人間の頭蓋骨を並べた棚。

その瞬間、遠くからトラックのエンジン音が近づく。
慌てて隠れた彼らの前に現れたのは、
顔が奇形に歪んだ3人の男たち。
彼らは笑いながら、死体を袋から引きずり出し、テーブルに並べていく。

“人食い一家(Cannibal Family)”の登場である。

恐怖の追跡劇

見つからないように息を潜める6人。
しかし、1人の仲間が誤って物を落としたことで、気づかれてしまう。

そこから、森全体を舞台にした残酷な追跡劇が始まる。
銃声、罠、トラップ、木の上を逃げるアクション。
途中でエヴァンとフランシーヌが惨殺され、
カーリーは木の上で矢に頭を貫かれるというショッキングな場面も。

残されたのは、クリスとジェシー、そしてスコット。

スコットは仲間を逃がすため囮となり、
森の中で何十本もの矢を受けて倒れる。
そのシーンは、**無音で描かれる“静かな死”**としてシリーズでも屈指の名場面です。

クライマックス:燃える小屋の攻防

逃げ延びたクリスとジェシーは、森の奥で小屋を発見。
そこにいたのは──あの人食い一家。
彼らは罠を仕掛け、笑いながら二人を狩ろうとする。

しかし、クリスは頭脳と機転を使い、
車ごと小屋に突っ込み、ガソリンを引火させるという荒技で反撃。
炎上する中で、奇形の3兄弟を倒す。

ジェシーと共に夜明けの森を歩き、
ようやく道路へたどり着く。

助かった──と思った矢先、
背後でエンジン音が再び響く。

● ラストシーン:終わらない恐怖

ラストは、警察が森の現場を調査するシーン。
一見、平和を取り戻したように見えるが、
壊れた小屋の残骸の中から、
“スリー・フィンガー”が生きていたことがわかる。

彼は笑いながらカメラを見つめ、
ナタを構えた瞬間に暗転──。

> 「Wrong Turn(間違った道)」に、正しい終わりなどない。

感想

『クライモリ』を観終わってまず思うのは、
「音がない瞬間がいちばん怖い」ということ。

血や悲鳴ではなく、森の風の音、枝が折れる音、遠くの笑い声──
その“間”の演出があまりにも絶妙。

スラッシャー映画なのに、
ただの殺戮ゲームではなく“待つ恐怖”で胃が締め付けられる。
この“静かな恐怖”の演出センスは、同時期のホラーより頭ひとつ抜けてます。

敵である“スリー・フィンガー”たちは、
まるで言葉を持たない原始人のようでいて、
狩りの技術や知恵は人間そのもの。
そこが怖い。

彼らは化け物ではなく「進化の別ルートを歩んだ人間」。

姿がグロテスクであるほど、どこか“哀しみ”すら感じる。
この“人間の怪物性”の描き方が、後の『ヒルズ・ハブ・アイズ』や『グリーン・インフェルノ』にも影響を与えています。

🎯 総合評価(ホラー女子目線)

項目 点数(5点満点) コメント

ストーリー ★★★★☆ 無駄がなく、逃走劇に集中できる構成
キャラクター ★★★★☆ ヒロインが強く、感情移入しやすい
恐怖演出 ★★★★★ “音のない恐怖”が最高
グロ度 ★★★☆☆ 血は多いが不快感より緊張感重視
後味 ★★★★★ ラスト1秒まで完璧なホラー体験

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